終端速度計算
計算結果
終端速度
- 終端速度(km/h)
- 184.1 km/h
- 終端速度(mph)
- 114.4 mph
- 終端速度での抗力
- 784.53 N
終端速度の計算ツールです。空気抵抗が重さと釣り合ったときに、落ちる物体が達する最高速度を、物体の質量・前面投影面積・抗力係数と、落ちていく流体の密度から求めます。式はv = √(2mg ÷ ρACd)で、平方根がついているからこそ数の振る舞いが決まります。質量を4倍にしても終端速度は2倍にしかなりません。既定値はスカイダイビングの標準的な姿勢、つまりうつ伏せの人の値です。80 kg、0.7 m²、ふつうの空気の中で抗力係数0.7で、51.1 m/s、時速114マイルになります。下の計算例では、同じスカイダイバーを3つの姿勢で追いかけます。うつ伏せ、頭から、そして傘を開いた状態で、速度は時速122マイルから10マイルまで落ちます。参考表には6つの形の抗力係数が並んでいて、これは多くの人が測るのではなく調べる唯一の入力です。
よくある形の抗力係数
| 形 | 抗力係数 | 流れに対する向き |
|---|---|---|
| 流れに正対した平板 | ≈ 1.28(1.1〜1.4) | ふつうに使われる中でいちばん鈍い形です。風に正対させた板や、平らに落ちる木箱がこれにあたります。 |
| 開いたパラシュートの傘 | ≈ 1.42(1.2〜1.5) | ここでいちばん大きい値です。傘は翼ではなく抗力を作る装置で、この数がその役目そのものです。 |
| 流れに直交する長い円柱 | ≈ 1.2(0.9〜1.3) | 横から見たケーブル、パイプ、木の幹です。手すりや煙突も同じです。 |
| 人(うつ伏せ) | ≈ 0.7(0.6〜0.8) | 上の欄の既定値です。腕と脚を広げた、ふつうのアーチのスカイダイバーです。 |
| 球 | ≈ 0.47(0.1〜0.5) | ボール、雹、気泡です。幅が広いのは、高いレイノルズ数で係数が0.1のほうへ落ち込むからで、ゴルフボールのディンプルはそれを利用しています。 |
| 自動車などの流線形の物体 | ≈ 0.3(0.25〜0.35) | 前から見た現代の車体です。理想的な涙滴形は0.05に近くなります。 |
Cdは無次元なので、この表はどの単位系でも同じで、どの言語でも同じです。1.28のヤードポンド版とメートル版があるわけではありません。真ん中の列は値ではなく幅として読んでください。係数はレイノルズ数に依存し、レイノルズ数は速度と大きさに依存するので、滑らかな球は低速側のおよそ0.5から高速側の0.1のほうまで動きます。ここに挙げた0.47は、その帯のなかばの見慣れた値です。ゴルフボールのディンプルはこの移行を早く起こすためのもので、この表のいちばん有名な実用例です。
公式
終端速度 = √( 2 × 質量 × g ÷ ( 流体の密度 × 前面投影面積 × 抗力係数 ) ) 抗力 = 質量 × g
- m
- 落ちる物体の質量です。kgで入れ、同じ欄にlbとgとtも入ります
- g
- 標準重力、9.80665 m/s²です。全体を通してこの値を使います。このページが扱うのは地球の表面近くの落下で、火星や月の話ではありません
- ρ
- 落ちていく流体の密度です。kg/m³で入れ、海面15 °Cの空気が1.225、海水が1,025です。同じ欄にg/cm³とlb/ft³も入ります
- A
- 前面投影面積です。流れに向かって物体がさらす影のことで、人にとってはこれが時速122マイルのうつ伏せと時速211マイルの頭からの差そのものです
- Cd
- 抗力係数です。単位はなく、形がどれだけ鈍いかを表します。流れに正対した平板がおよそ1.28、自動車が0.3で、参考表に6つの形が載っています
空気が効いてくるほど長く落ちるものなら何にでも使えます。スカイダイバー、パラシュート、雹、ドローン、落とした工具、ボールなどです。自由落下の式では答えられない2つの問いに答えます。その物体は実際どれだけ速くなるのか、そしてそれは危険なほど速いのか。自由落下の式はいつまでも速度が増え続けると予測しますが、空気の中では数秒でそれは成り立たなくなります。このページはその天井のほうを出します。2つの習慣が答えを役に立つものにします。1つ目は前面投影面積を正しく取ることです。人がいちばんいい加減に推測する入力で、しかも速度がいちばん敏感に効く入力だからです。人は姿勢を変えるだけでこれを3倍にし、速度はその1.7倍になります。2つ目は抗力係数を桁の数として扱い、覚えている小数ではなく参考表を見ることです。球のCdはレイノルズ数によって0.47から0.1程度まで動きます。ゴルフボールのディンプルが利用しているのは、まさにこの効果です。
計算例
200 lbのスカイダイバー、うつ伏せ
- 200 lb = 90.718 kg、7.5平方フィート = 0.6968 m²。面積の欄は平方メートルで入れます
- 終端速度での抗力:90.718 × 9.80665 = 889.64 N。これはそのまま重さです。終端速度とはそういう状態だからです
- 分母:1.225 × 0.6968 × 0.7 = 0.5975
- 分子:2 × 889.64 = 1,779.29
- 終端速度:√(1,779.29 ÷ 0.5975) = √2,978 = 54.6 m/s
- ほかの単位で:196.5 km/h、122.1 mph
これはスカイダイバーが最後には覚える数です。ふつうのアーチでうつ伏せなら、およそ時速120マイルです。3番目の手順が実際に言っていることに目を向けてください。抗力が重さに等しいということです。それが終端状態の定義だからです。ページがそれを別の行として出しているのは、信用して受け取るのではなく、釣り合いを見えるようにするためです。質量が興味深い形で消えることにも注意してください。重いスカイダイバーは速く落ちますが、効くのは平方根の分だけなので、重さが20%増えても速度は10%ほどしか増えません。
同じスカイダイバー、頭から
- 質量も抗力係数も同じで、変わるのは前面投影面積だけ。7.5平方フィートから2.5平方フィートへ
- 2.5平方フィート = 0.2323 m²。うつ伏せのときの3分の1
- 分母:1.225 × 0.2323 × 0.7 = 0.1992
- 終端速度:√(1,779.29 ÷ 0.1992) = √8,932 = 94.5 m/s
- ほかの単位で:340.3 km/h、211.4 mph
- 抗力:889.64 Nで変わらない
面積を3分の1にすると、速度は√3 = 1.73倍になり、時速122マイルから211マイルへ上がります。競技スカイダイビングが存在する理由も、同じ人がゆったりした服より体に合ったスーツのほうが速く落ちる理由も、これだけです。抗力はどちらの姿勢でも同じです。重さが変わっていないからです。変わったのは、その抗力に達する速度のほうです。目安として、時速211マイルは人間の体がパラシュートなしで達する終端速度とほぼ同じです。スカイダイビングの事故で緊急時にやるのが、何かをつかもうとすることではなく体を平らにすることなのは、そのためです。
同じスカイダイバー、540平方フィートの傘の下
- 540平方フィート = 50.168 m²。これは傘の面積で、飛んでいる人のものではない
- 開いた傘の抗力係数は1.42で、参考表でいちばん鈍い形
- 分母:1.225 × 50.168 × 1.42 = 87.28
- 終端速度:√(1,779.29 ÷ 87.28) = √20.39 = 4.5 m/s
- ほかの単位で:16.3 km/h、10.1 mph
- その速さで3,000フィートから降下すると約3.4分
ページ全体が1つの比較にまとまります。同じ人、同じ重さ、まったく動いていない抗力、そして12倍遅い降下速度です。飛んでいる人については何も変わっていません。面積が72倍になり、係数が2倍になり、速度はその平方根の分だけ変わりました。時速10マイルという数は、経験と突き合わせて確かめる価値があります。パラシュートでの降下は高い塀から飛び降りるようなもので、着地の技術が意味を持つのはそのためです。
適用限界
この式は、抗力が速度の2乗で増えると仮定しています。高いレイノルズ数ではよい近似で、低いところではよくありません。非常に小さい、あるいは非常に遅い物体、たとえば塵、沈降する細胞、風船では、抗力は速度にほぼ比例し、実際の終端速度はこのページの値と違ってきます。抗力係数は形が固定でも定数ではありません。レイノルズ数に依存するので、上の球の0.47はある範囲での滑らかな球の値で、高速側では0.1のほうへ落ちます。ゴルフボールのディンプルがわざと引き起こしているのがその効果です。終端速度に近づくまでの過程は扱っていません。天井は出しますが、そこに達するまでの時間は出しませんし、落ち始めの数秒は自由落下の式のほうが正しく記述します。流体は静止していて一様だと仮定しているので、風、サーマル、雲を通り抜ける落下、地面近くの濃い空気への降下はどれも対象外です。密度の欄は1つの数であって、分布ではありません。物体は回転も自転も変形もしないと仮定していて、人については姿勢を保っていることを意味します。回り始めた体は別の問題です。浮力は無視していて、これは流体に浮くほど軽いものでは効いてきます。およそ100 m/sを超える速度では空気の圧縮性も無視していて、そこから先はこのページの数は抗力を大きめに言います。最後に、これは単体の計算です。荷物をつけたパラシュート、1本の線に付いた複数の物体、テザーのあるものは、物体ではなくシステムです。
よくある質問
- 終端速度の公式は何ですか
- v = √(2mg ÷ ρACd)です。分子は重さの2倍、分母は流体の密度と前面投影面積と抗力係数を掛けたもので、この3つがそろって落下を遅くします。80 kgのスカイダイバーがうつ伏せ、0.7 m²、Cd 0.7、密度1.225 kg/m³の空気なら、51.1 m/s、時速114マイルになります。質量を2倍にしても速度が1.41倍にしかならないのは、平方根があるからです。
- スカイダイバーはどれくらいの速さで落ちますか
- ふつうのアーチでうつ伏せなら時速およそ120マイル、腕と脚をたたんだ頭からの姿勢なら時速およそ210マイルです。どちらも同じ式と同じ重さから出ていて、変わるのは前面投影面積だけ、7.5平方フィートから2.5平方フィートです。540平方フィートの傘の下では、同じ人が時速およそ10マイルで降ります。落下というより、塀から飛び降りるのに近い速さです。
- 重い物体のほうが速く落ちますか
- 終端速度は高くなりますが、効くのは質量の平方根の分だけなので、思われるよりずっと弱い効果です。80 kgから90.7 kgへ、つまり13%重くすると、うつ伏せの速度は51.1から54.6 m/sへ、およそ7%上がります。真空中ではまったく差がありません。空気がなければ何でも同じ速さで落ちます。空気の中では差は実在しますが小さく、形のほうが重さよりずっと効きます。
- 抗力係数はどれを使えばよいですか
- 覚えている数ではなく参考表から取ってください。そして小数ではなく幅として扱ってください。流れに正対した平板が1.28、開いたパラシュートの傘が1.42、流れに直交する長い円柱が1.2、うつ伏せの人が0.7、滑らかな球が0.47、自動車が0.3です。2つの行の間なら鈍いほうを選んでください。形が流線形になるほどCdは下がるので、大きめに推測しておけば答えは安全側に残ります。
- 終端速度と自由落下の速度はどう違いますか
- 自由落下は空気が効き始める前の話で、速度の上限がありません。v = gtはいつまでも速度が増え続けると予測します。終端速度は抗力が押し付ける天井で、抗力が物体の重さに等しくなるまで育ったときに達します。人なら、およそ10秒から12秒、1,500フィートほど落ちたところでそうなり、そこから速度は変わりません。およそ5 m/sを下回る場合や、砂粒より小さい物体では、このページが使っている2乗の抗力法則は正しいモデルではありません。
- 水に落ちた場合はどうなりますか
- 流体の密度が1.225 kg/m³からおよそ1,025になり、約840倍になります。終端速度はその平方根の分だけ落ちるので、人は51 m/sではなく海水の中でおよそ1.8 m/sになります。式をそのまま読むとそうなり、高いところから水に落ちても助からない理由もここにあります。まず空気中での終端速度で水面に達し、そのあと水が一瞬で止めなければならないからです。
参考文献
- 抗力(College Physics 2e, §5.2 Drag Forces)— 速度の2乗に比例する抗力の法則、抗力係数、抗力が重さに等しくなる速度としての終端速度 — OpenStax
- Drag coefficient of common shapes — 平板・球・円柱・自動車の抗力係数の代表値。下の表はここから取っている — Wikipedia
- NIST Guide to the SI — 標準重力9.80665 m/s²、空気と水のkg/m³での密度、上の平方フィートとポンドの換算の厳密な係数 — National Institute of Standards and Technology