調和平均計算
計算結果
調和平均
- 平均
- 86.6000
- 件数
- 5
- 計算の手順
- 5 / (1/85 + 1/90 + 1/78 + 1/92 + 1/88) = 86.3118
調和平均とは、値の個数を値の逆数の和で割ったものです。合計が固定されていて、その1単位あたりにどれだけかかるかが値ごとに違うときに使う平均で、3つの平均の中ではいちばん小さい数になります。日常でよく出てくる問いの正解がこれです。行きを時速30、帰りを時速60で走った往復の平均速度は45ではなく40になります。この求め方は、2つの速さをそのまま平均するのではなく、合計の距離を合計の時間で割るものです。遅いほうの半分が時間をより多く占めるからです。同じ速さで半分ずつ「時間」を過ごしたのなら算術平均が正しく、同じ「距離」を半分ずつ走ったのなら調和平均が正しくなります。この計算ツールはその割り算を項ごとに全部印字します。逆数が入る計算では、式をそのまま見せるのが実際に何をしたかを確かめる唯一の方法だからです。答えの隣には算術平均も並べて出すので、2つの開きがそのまま見えます。
公式
調和平均 = n ÷ (1/x₁ + 1/x₂ + … + 1/xₙ) = n ÷ Σ(1/xᵢ)
- xᵢ
- リストの中の1つの値で、そのすべてが0より大きい必要があります。0があると1/xが無限になり、逆数の和も無限になって、出てくる答えは結果の顔をしたただの0になります。負の値があると分母が0になったり、答えがデータの範囲の外に飛び出したりします
- 1/xᵢ
- 値の逆数で、率を時間に、時間を率にひっくり返したものです。この一手が調和平均をほかの2つとまったく別物にします。小さい値ほど逆数が大きくなって答えを強く引っ張るので、その小さい値が時間を食う遅い速度であるとき、まさにそう振る舞ってくれます
- Σ(1/xᵢ)
- 逆数の和で、分数の分母にあたります。リストが短いときはパネルがこれを項ごとに書き出します。この和が計算のほぼ全部で、残りは最後の1回の割り算だけだからです
- n
- 値の個数で、結果パネルに表示されます。逆数が割り下げたぶんを掛け戻す役で、これがなければ答えは平均の逆数になってしまい、平均にはなりません
調和平均を使うのは、分子が固定されていて分母が動くときです。決まった距離をいろいろな速さで進む、決まった作業量を性能の違う機械でこなす、決まった電圧を値の違う抵抗にかける、といった場面です。いちばん有名なのは往復の平均速度で、行き30・帰り60なら40になります。帰りは行きの半分の時間で済むので、遅いほうの速度が答えに対して2倍の時間を持つからです。2つの速度をそのまま平均した45は、同じ「時間」を半分ずつ過ごしたときの正解であって、この問いの答えではありません。この問いがどちらを尋ねているのかを取り違えないでください。同じ構造は、行きと帰りで燃費が違うときの区間燃費、決まった予算を2つの価格で使い切ったときの平均購入単価、そして並列抵抗にも当てはまります。並列抵抗は逆数の和の逆数で、同じ値の抵抗を並べたときは「抵抗値 ÷ 本数」に畳まれ、それは同じ値ばかりのリストの調和平均でもあります。足し合わせられる量には使わないでください。点数や身長や金額に対して調和平均は、読み取れる意味のない小さい数になるだけで、値が散らばるほど算術平均から遠ざかります。
計算例
5つのテストの点数
- 各値の逆数を取る:1/85 = 0.011765、1/90 = 0.011111、1/78 = 0.012821、1/92 = 0.010870、1/88 = 0.011364
- それらを足す:0.011765 + 0.011111 + 0.012821 + 0.010870 + 0.011364 = 0.057931
- 個数を逆数の和で割る。上に出た0.057931は丸めた値なので、これで割っても答えは戻らない:5 ÷ (1/85 + 1/90 + 1/78 + 1/92 + 1/88) = 86.3118
パネルが真ん中の中間和0.057931を印字しないのは意図的です。これは丸めた数で、5 ÷ 0.0579 = 86.3558になるので、それで検算した読者はパネルと違う答えを得てしまいます。代わりに式をそのまま出すので、何をしたかは分かり、合わない割り算には誘われません。この算例はサイト内の連鎖も完成させます。この5つの数では調和平均が86.3118、幾何平均が86.458、算術平均が86.6で、3つは不等式が約束する順に並びます。3つの開きは、そのリストがどれだけ偏っているかの読み取りになります。
行き30・帰り60の平均速度は40
- 逆数を取る:1/30 = 0.033333、1/60 = 0.016667
- それらを足す:0.033333 + 0.016667 = 0.05
- 個数をその和で割る:2 ÷ 0.05 = 40
このページが存在する理由そのものの算例です。60 kmを時速30 kmで行き、同じ60 kmを時速60 kmで戻るとします。行きに2時間、帰りに1時間かかるので、120 kmを3時間、つまり時速40 kmです。30と60の算術平均は45ですが、45が正しいのは、それぞれの速さで1時間ずつ走ったときの話であって、それは時間についての問いです。ここで問われているのは距離です。逆に、行きも帰りも30ならどちらの方法でも30になります。値が等しいときは2つの方法が食い違う余地がないからです。
3つの値:1、2、4
- 逆数を取る:1/1 = 1、1/2 = 0.5、1/4 = 0.25
- それらを足す:1 + 0.5 + 0.25 = 1.75
- 個数をその和で割る:3 ÷ 1.75 = 1.7143
逆数が値とは逆の向きに走る、それがこの平均の性格そのものです。1は値としては小さいほうなのに最大の項1を出し、4は値としては最大なのに最小の項0.25しか出しません。だから答えは算術平均の2.3333よりずっと下に、リストの小さい側に寄ります。ここに並べた値は等比で、それぞれが前の2倍になっています。こういうリストで3つの平均が最もはっきり分かれ、調和平均1.7143、幾何平均2、算術平均2.3333となります。
1をまたぐ組:逆数が順序を入れ替える
- 逆数を取る:1/0.5 = 2、1/2 = 0.5
- それらを足す:2 + 0.5 = 2.5
- 個数をその和で割る:2 ÷ 2.5 = 0.8
1より小さい値の逆数は1より大きいので、この組では小さいほうの値が大きいほうの項を作り、分母を支配します。0.5が2を出し、2は0.5しか出しません。だから調和平均は0.8と小さい値の近くに落ち、算術平均の1.25は2つの間に来ます。これを逆にして、個数を和で割らずに和を個数で割ると1.25、つまり算術平均が出て、パネル上ではまったくそれらしく見えてしまいます。順序が大事で、その間違いが最もはっきり現れるのがこの組です。
8つの値、Σで書く
- 各値の逆数を取る:1、0.5、0.333333、0.25、0.2、0.166667、0.142857、0.125
- それらを足す:2.717857
- 個数をその和で割る:8 ÷ 2.717857 = 2.9435
値が6つを超えると、項ごとの式は略記に切り替わります。8 / Σ(1/xᵢ) = 2.9435です。逆数は1つにつき最低4文字あるので、200個のリストでは行が千文字を優に超えてしまうからです。略記でも、推測できない唯一の情報である「分数のどちらが上か」は残ります。ここでの開きはこのページで最大で、2.9435に対して算術平均は4.5です。この8つの値は8倍の幅に均等に散らばっていて、調和平均はリストの小さい側の影響を最も強く受ける平均だからです。
適用限界
すべての値が0より大きい必要があり、0や負の値を含むリストはページが拒否します。危ないのは0のほうで、0の逆数は無限になり、公式から出てくる答えはただの0になります。失敗ではなく結果の顔をした数です。負の値があると逆数の和が0になって0で割ることになったり、答えが値そのものの範囲の外に出たりします。この平均が意味を持つのは、決まった合計を分け合っているときだけです。決まった距離をいろいろな速さで進む、決まった予算をいろいろな価格で使う、といった場面です。点数や身長や金額に当てると、解釈のつかない小さい数になり、値が散らばるほど算術平均から遠ざかります。逆数の和の真ん中の値は、自分で足してみたときだけ丸めた姿で現れます。パネルが式を出すのは、丸めた中間値を割っても印字された答えに戻らないからです。リストは200個までで、桁の間にコンマを入れた入力(1,500のような書き方)は推測せずに拒否します。世界の多くの地域では数字の間のコンマが小数点を意味するためです。コンマを外して書くか、小数で書き直してください。
よくある質問
- 調和平均はどうやって計算するのか
- すべての値の逆数を取り、それらを足し、その和で値の個数を割ります。30と60なら逆数は0.033333と0.016667で、和は0.05、2 ÷ 0.05 = 40です。順序が大事で、個数を和で割るのであって和を個数で割るのではありません。逆にすると算術平均が出てきます。
- 調和平均がほかの2つより小さくなるのはなぜか
- 逆数を取ると値の大小が入れ替わり、その後はどの値も自分がどれだけ小さかったかに比例して効くからです。小さい値は逆数が大きいので分母を押し上げ、それが答えを押し下げます。その効き方は値が離れているほど強くなります。値がすべて等しければ3つの平均は一致し、リストが散らばるほど調和平均は幾何平均の下に落ち、幾何平均はさらに算術平均の下に落ちます。
- 平均速度が45ではなく40になるのはなぜか
- 2つの区間でかかった時間が違うからです。同じ距離を30と60で進むと、遅いほうは2倍の時間がかかるので、答えに対して2倍の発言権を持ちます。30で2時間、60で1時間なら120を3時間で、時速40です。45のほうは算術平均で、別の問いに答えています。同じ距離ずつではなく、同じ「時間」ずつそれぞれの速さで進んだときの平均速度です。
- ふつうの平均ではなくこちらを使うべきなのはどんなときか
- 合計が固定されていて、動くのが率のほうであるときです。決まった距離をいろいろな速さで進む、決まった作業量を性能の違う機械がこなす、決まった予算を違う価格で使う、決まった電圧を値の違う抵抗にかける、といった場面です。逆に、足し合わせられる量のリストや、どの値も等しく1票を持つべきリストなら算術平均が正しく、調和平均は何の裏付けもない小さい数になります。
- 並列抵抗とはどう関係するのか
- 直接の関係があります。並列につないだ抵抗の合成抵抗は逆数の和の逆数で、この式から最後の「個数を掛ける」を外した形です。10オームを2本並列にすると5オームになり、このページの10と10の調和平均は10です。同じ値ばかりのリストでは調和平均も算術平均も幾何平均もその値になるので、平均の逆数が打ち消し合います。面白いのは値が等しくないときで、並列の合成抵抗は必ずいちばん小さい抵抗より下に来ます。調和平均が必ずリストの最小値より下に来るのとまったく同じです。
- 1より小さい値でも使えるのか
- 0より大きければ使えます。1より小さい値は逆数が1より大きいので最大の項を作り、答えはその近くに落ちます。0.5と2なら調和平均は0.8で、算術平均の1.25よりずっと下です。このページのほかの場所と同じ規則を逆から読んだだけで、小さいほうの値が引っ張る側に立ちます。それが1のどちら側にあるかは関係ありません。