角加速度計算
計算結果
角加速度
- 角加速度(rpm/s)
- 600.0 rpm/s
- 角加速度(°/s²)
- 3,600.0 °/s²
- 回転数
- 125.00 回転
角加速度の計算ツールです。回転がどれだけ速く加速・減速しているかを、始まりと終わりの角速度と、その間にかかった時間から求めます。角加速度の式はα = (ωf − ωi) ÷ tで、答えはrad/s²・rpm/s・°/s²の3通りに並びます。工場の図面でもデータシートでも、この3つのどれで書かれているか分からないからです。既定値は停止状態から5秒で3,000 rpmまで回すドラムで、これは62.832 rad/s²、そこまでに125回転します。この最後の数がページにあるのには理由があります。回転数こそ、その機械に回し切る余地があるかどうかを決める数だからです。125回転する加速には125回転ぶんのすき間が要りますし、軸を1秒で止めるブレーキは、その1秒のあいだに回転エネルギーの全部を捨てなければなりません。どちらの制約もrad/s²の数には現れません。下の算例では洗濯機のドラム、ハードディスクのプラッタ、ブレーキを扱い、最後のものは答えが負になります。
停止から3,000 rpmに達するまでの時間を変えてみる
| 3,000 rpmに達するまでの時間(秒) | 角加速度(rpm/s) | 角加速度(rad/s²) | 加速中の回転数 |
|---|---|---|---|
| 1 | 3000 | 314.159 | 25 |
| 2 | 1500 | 157.08 | 50 |
| 5 | 600 | 62.832 | 125 |
| 10 | 300 | 31.416 | 250 |
| 20 | 150 | 15.708 | 500 |
どの行も「停止から3,000 rpmまで」という同じ仕事を、違う時間でやったものです。つまりこの表は、1本の曲線を5点で読んだものになります。加速度の2列は同じ量を違う単位で書いたもので、いつも1対0.10472の比を保つので、2つは一緒に上がり下がりします。回転数の列だけは逆で、時間とともに増えます。低い加速度で長く回る加速でも、通らなければならない道のりは同じだからです。5秒の行がこのページの既定値です。どれも物体の大きさにはよらないことにも注意してください。同じ時間で同じ回転数に達する軸とフライホイールは角加速度が同じで、違うのはそれを生むトルクだけです。表の中の数は計算結果をそのまま出しているので、4桁の数にも3桁ごとの区切りは入っていません。
公式
角加速度 = (最終角速度 − 初期角速度) ÷ 時間、回転数 = 平均角速度 × 時間
- ωi
- 始まりの角速度。既定の単位はrpmで、欄ではrad/s・°/s・rev/sも選べます。停止状態から始まる回転では0のままにしてください
- ωf
- 終わりの角速度で、単位は同じものを使います。始まりより小さくてもかまいません。そのほうが意味のある入力で、答えは負になり、それは減速を表します
- t
- その変化にかかった時間(秒)。欄では分も選べます。0より大きい必要があり、変化はそのあいだ均等に進むものとして扱います
- α
- 角加速度。主結果はrad/s²で、rpm/sと°/s²でも出ます。符号は角速度の変化に従い、αが負なら回転は遅くなっています
- N
- そのあいだに回った回数。平均角速度に時間を掛けて求まり、機械に回し切る余地があるかどうかを教えてくれる数です
回転しているものがあって、それがどれだけ強く押されているかを知りたいときに使います。モーターが負荷を回し上げるとき、ブレーキがフライホイールを止めるとき、遠心機の立ち上げ、ハードディスクの回転開始、車輪の加速などです。直線の加速度のページを回転に置き換えたもので、同じ直感がそのまま効きます。同じ速度変化なら、時間が短いほど加速度は大きく、それを生むのに要るトルクも大きくなります。答えを役に立たせるコツが2つあります。1つめは、加速度と同じくらい回転数を丁寧に読むことです。設計を決めるのはたいていこちらで、125回転する加速には125回転ぶんのすき間が要り、軸を1秒で止めるブレーキはその1秒に回転エネルギーの全部を引き受けなければなりません。2つめは、符号を見ることと、符号を読みすぎないことの両方です。αが負なのは回転が遅くなっているという意味で、逆回転しているという意味ではありません。制御された停止と故障を、このページは区別できません。
計算例
洗濯機のドラムが停止から8秒で1,200 rpm
- 角速度の変化:1,200 − 0 = 1,200 rpm
- rpm/sに直す:1,200 ÷ 8 = 150 rpm/s
- rad/s²に直す:1,200 rpm = 125.664 rad/sなので、125.664 ÷ 8 = 15.708 rad/s²
- °/s²に直す:15.708 × 57.2958 = 900
- 平均角速度:600 rpm = 10 rev/s
- 加速中の回転数:10 × 8 = 80
これが日常的な例で、役に立つのは最後の数です。8秒で80回転というのは、洗濯物が固まってモーターを止めてしまわない範囲でドラムが回り切れる量のことで、脱水が最高速でいきなり始まらずに立ち上がるのはそのためです。3つの加速度の単位が同じ事実をどう分けているかにも注目してください。15.708 rad/s²と150 rpm/sは同じ数で、°/s²だけが大きく見えるのは、1回転が360度だからにすぎません。
ハードディスクのプラッタが停止から10秒で7,200 rpm
- 角速度の変化:7,200 rpm
- rpm/sに直す:7,200 ÷ 10 = 720 rpm/s
- rad/s²に直す:7,200 rpm = 753.982 rad/sなので、753.982 ÷ 10 = 75.398 rad/s²
- °/s²に直す:4,320
- 平均角速度:3,600 rpm = 60 rev/s
- 加速中の回転数:60 × 10 = 600
同じ計算を、答えを気にする機械でやったものです。75.398 rad/s²は洗濯機の5倍で、プラッタはそこまでに600回転します。回しっぱなしにするより止めたり回したりを繰り返すドライブのほうが軸受を消耗するのはそのためで、読み取りのあいだも止めずに回しておくのはそのためです。10秒というのは今のドライブにはわざと遅い数で、ノートパソコンのドライブなら3秒ほどで回転数に達します。プラッタが小さく軽くて、トルクが足りているからです。
ブレーキが1,500 rpmの軸を4秒で止める
- 角速度の変化:0 − 1,500 = −1,500 rpm
- rpm/sに直す:−1,500 ÷ 4 = −375 rpm/s
- rad/s²に直す:1,500 rpm = 157.080 rad/sなので、−157.080 ÷ 4 = −39.27 rad/s²
- °/s²に直す:−2,250
- 平均角速度:750 rpm = 12.5 rev/s
- 停止までの回転数:12.5 × 4 = 50
符号がこの例の主題です。3つの加速度の出力はどれも負で、回転数だけは正です。軸は前へ回り続けていて、ただ回るのが遅くなっているだけだからです。ブレーキが効き始めてから止まるまでに50回転し、軸が持っていた回転エネルギーはその50回転のあいだに出ていきます。ブレーキとクラッチの違いがこれで、ブレーキは運動エネルギーを熱に変えなければならず、その割合はこの加速度に比例します。緊急停止の1秒目がディスクを焼くのはそのためです。
適用限界
このページは角加速度が一定だと仮定しています。速度が最初から最後まで同じ割合で変わる、ということです。実際のモーターは一定の加速度ではなくトルク曲線を持っているので、速度のグラフでは立ち上がりは直線になりませんし、ここで出る回転数は平均値で、ソフトスタートの機械とは合いません。トルクや慣性モーメントの話は入っていません。角加速度は運動学の側で、モーターが出すべき力を求めるには回転についてのニュートンの第2法則、τ = Iαと、軸に付いているもの全部の慣性モーメントが要ります。角運動量もエネルギーも入っていません。軸を止めるブレーキは停止のあいだに½Iω²を捨てなければならず、それがどれだけかをこのページは教えてくれません。回転だけの話でもあります。車両が動きながら車輪を加速しているとき、車輪には並進の加速度もあり、2つは半径で結ばれていますが、このページは半径を尋ねません。向きが変わる場合は扱えません。角速度の符号が反転するときは0をまたぐので、一定加速度という仮定はそういう動きには合いません。最後に、加速度がどこから来るのかをこのページは知りません。実際のモーターやブレーキには出せない加速度でも平然と表示しますし、その割合で立ち上げたときに生じる振動や軸受の荷重、発熱については何も言いません。
よくある質問
- 角加速度はどう求めるのか
- 終わりの角速度から始まりの角速度を引いて、かかった時間で割ります。α = (ωf − ωi) ÷ tです。停止から5秒で3,000 rpmまで上げるなら、3,000 rpmの変化を5秒で割って600 rpm/s、つまり62.832 rad/s²になります。答えが負になったときは、加速ではなく減速です。3つの単位の慣習を同時に出しているのは、お手元のデータシートがどれで書かれていても突き合わせられるようにするためです。
- rad/s²で書くとどうなるのか
- 同じ式で、先に角速度のほうを換算します。1分あたり1回転は2π ÷ 60 = 0.10472 rad/sなので、3,000 rpmは314.159 rad/s、これを5秒で割ると62.832 rad/s²です。逆向きには9.5493を掛けるとrpm/sに戻ります。換算は物理を変えません。変わるのは、3行のうちどの行を読むかだけです。
- 角加速度が負になるのはなぜか
- 終わりの角速度のほうが小さく、式では2つを引き算しているので、減速のときは答えに負の符号が付きます。1,500 rpmで回る軸を4秒で止める場合、α = −39.27 rad/s²です。この符号が言っているのは回転が遅くなっているということで、逆回転しているという意味ではありません。止まるまでのあいだも軸は前へ回り続けるので、回転数は最後まで正のままです。
- 回転数は何に使うのか
- 速度が変わっているあいだに何回転したかで、平均角速度に時間を掛けて求めます。設計の可否を決めるのはたいていこの数です。1,200 rpmまで8秒で上げるドラムは80回転ぶん回るので、50回転ぶんの余地しかない機械ではその加速はできません。同じ数が、ブレーキに必要な面積も教えてくれます。回転エネルギーは、その回転数のあいだに全部出ていかなければならないからです。
- 角加速度とトルクはどう関係するのか
- 回転についてのニュートンの第2法則、τ = Iαでつながります。τがトルク、Iが慣性モーメントです。このページが出すのは運動学の側、つまりαだけで、モーターが出すべきトルクを求めるには、軸に付いているもの全部の慣性モーメントが要ります。中身の詰まった円板なら½mr²、輪ならmr²です。同じ加速度でも、積んだ遠心機と空の遠心機でモーターの大きさがまるで違うのはそのためです。αは同じで、Iが違うからです。
- 速度変化が均等かどうかは関係するのか
- 関係しますし、このページは均等だと仮定しています。角加速度が一定というのは、始まりの角速度から終わりの角速度までまっすぐに立ち上がるということで、回転数はその2つの平均に時間を掛けたものになります。実際のモーターはソフトスタートで不均等に速度を変えるので、実際の回転数は違ってきます。大きさの見当をつけたり検算したりするにはこのページが適切で、実機の軸がどこまで回るかを正確に予測するには向きません。
参考文献
- Angular Acceleration (College Physics 2e, §10.1) — α = Δω ÷ Δt、角加速度の定義、そしてその上に組み立てられる回転運動の式 — OpenStax
- NIST Guide to the SI — 角度の一貫した単位としてのラジアン、角加速度の単位としてのラジアン毎秒毎秒、そして度と回転の正確な係数 — National Institute of Standards and Technology
- Angular acceleration — このページが意図的に扱わない、トルクと慣性モーメントとの関係、および減速回転の符号の約束 — Wikipedia