ギア比計算
計算結果
ギア比
- 総合減速比
- 12.129
- 速度(mph)
- 19.1 mph
- 速度(km/h)
- 30.8 km/h
- 車輪の回転数(RPM)
- 247 rpm
ギア比計算とは、2つの歯数から変速機のギア比を出し、それに最終減速比を掛けた総合減速比から、そのときの車速を求めることです。ギア比そのものは割り算1つで、従動ギアの歯数を駆動ギアの歯数で割るだけです。ただし車速を決めるのはその比ではなく、最終減速比を掛けた総合減速比のほうです。12枚で41枚を回せば3.417、これに3.55の最終減速比を掛けると総合減速比は12.129になり、エンジンが12回転して車輪が1回転するという意味になります。書類の上では大きな1速が、3,000 rpmで19.1 mph(30.8 km/h)しか出さないのはこのためです。運転者が想像する40や50ではありません。比が1より大きければ速度は落ちてトルクが増え、1より小さいオーバードライブはその逆で、高速道路でエンジンをゆっくり回せます。結果はmphが主な行で、そのすぐ下にkm/hの行があります。タイヤ直径が入力にあるのは、同じ総合減速比でも車輪が大きいほうが1回転で進む距離が長いからです。
最終減速比の早見表
| 最終減速比 | 130 km/h時のエンジン回転数 | 1,000 rpmあたりの速度(km/h) |
|---|---|---|
| 2.73 | 2851 | 45.6 |
| 3.08 | 3217 | 40.4 |
| 3.23 | 3373 | 38.5 |
| 3.42 | 3572 | 36.4 |
| 3.55 | 3707 | 35.1 |
| 3.73 | 3895 | 33.4 |
| 4.1 | 4282 | 30.4 |
| 4.56 | 4762 | 27.3 |
| 4.88 | 5096 | 25.5 |
どの行も同じ1台を前提にしています。変速機は1:1のギアで、変速機側の減速は入っていません。タイヤは26インチです。まん中の列を読むと、最終減速比を替えると巡航時の回転数がどうなるかが分かります。3.55から4.10にすると、130 km/hでの回転数は1割5分ほど上がります。右の列は1,000 rpmでどれだけ走れるかで、2つの候補を比べるいちばん速い方法です。表の中の数は計算結果をそのまま出しているので、4桁の数にも3桁ごとの区切りは入っていません。
公式
ギア比 = 従動ギアの歯数 ÷ 駆動ギアの歯数、総合減速比 = ギア比 × 最終減速比
- driveTeeth
- 駆動ギアの歯数(入力側)
- drivenTeeth
- 従動ギアの歯数(出力側)
- finalDrive
- 最終減速比。たとえば3.55
- tireDiameter
- タイヤの外径(インチ)
- engineRpm
- エンジン回転数(rpm)
2つのギアがあって比を知りたいとき、あるいは比があってそれが車速に何をするのかを知りたいときに使います。この式は逆にもよく回るので、続けて出てくる問いにも答えられます。ある回転数で出したい速度を決めて、そこに持っていく最終減速比を解く、という使い方です。2つの歯数から比だけ欲しいなら、1つめの出力が答えのすべてで、残りはその数が道路で何を意味するかの話です。
計算例
1速:12枚で41枚、最終減速比3.55
- ギア比:41 ÷ 12 = 3.417。従動ギアの歯数が多いので減速
- 総合減速比:3.417 × 3.55 = 12.129
- 車輪の回転数:3,000 ÷ 12.129 = 247 rpm
- 車輪1回転で進む距離:π × 26 in = 81.68 in
- 車速:247 × 81.68 = 20,197 in/分 = 19.1 mph
- メートル法に直すと:19.1 × 1.609344 = 30.8 km/h
3,000 rpmで19.1 mphです。これは発進用のギアで巡航用ではなく、計算は2度読む価値があります。総合減速比が12ということは、車輪が1回転する距離だけ進むあいだにエンジンが12回転しなければならないということです。仕様表の3.417は大きな数に見えますが、あるギアでの大きな比はいつも遅い車を意味し、速い車を意味することはありません。
1:1のギアに1:1の最終減速比
- ギア比:20 ÷ 20 = 1.000。出力は入力と同じ速さで回る
- 総合減速比:1.000 × 1 = 1.000
- 車輪の回転数:3,000 ÷ 1 = 3,000 rpm。車輪がエンジンと同じ速さで回る
- 車速:3,000 × π × 26 in = 245,044 in/分 = 232 mph
- メートル法に直すと:232 × 1.609344 = 373.4 km/h
駆動系のどこにも減速がないので、車速を決めているのはタイヤだけです。232 mphは実在する車ではなく、エンジンの回転上限に車輪の円周を掛けた数です。そしてそれがこの例の要点で、2つの比がどちらも1なら、計算に残るのはタイヤが1回転で転がる距離だけになります。
オーバードライブ:34枚で29枚、最終減速比3.08
- ギア比:29 ÷ 34 = 0.853。1より小さいので、出力は入力より速く回る
- 総合減速比:0.853 × 3.08 = 2.627
- 車輪の回転数:2,200 ÷ 2.627 = 837 rpm
- 車速:837 × π × 30.5 in = 80,237 in/分 = 76 mph
- メートル法に直すと:76.0 × 1.609344 = 122.3 km/h
同じ車が別のギアで、回転数は低く、車速はずっと高くなっています。比が1を下回るとこうなります。従動ギアが駆動ギアより小さいので出力のほうが速く回り、エンジンは2,200 rpmでのんびり回ったまま車は76 mphで走れます。大きいほうの30.5インチのタイヤが少しだけ取り返すので、2つの入力は一緒に読む必要があります。
適用限界
ここで出る車速は、タイヤが幾何学的な直径のまま転がることを前提にしていますが、実際はそうなりません。荷重の掛かったタイヤは路面に押しつぶされるので、転がり半径は公称直径の半分より1%から3%小さくなり、実際の車速はこのページの数よりその分だけ低くなります。速度が上がるほど効いてきます。直径も実際の値でなければなりません。車に付いた状態で測った26インチのタイヤはたいてい25.5で、同じ公称サイズでもメーカーが違えば違います。オートマチックのトルクコンバーターの滑りは低速でさらに数%を上乗せし、ギア比の計算からは見えません。加速や勾配、その回転数でエンジンが実際にその比を引けるかどうかは、ここでは分かりません。計算上は問題ない比が、小さいエンジンでは坂で使えないことがあります。ある回転数での車速は、クラッチが完全につながっていて車輪が空転していないときの値です。
よくある質問
- ギア比(歯車比)の計算方法
- 従動ギアの歯数を駆動ギアの歯数で割ります。12枚で41枚なら3.417で、入力が3.417回転するあいだに出力が1回転するという意味です。それに最終減速比を掛けると総合減速比になり、車速はこの数から出ます。同じ車なら3.417 × 3.55 = 12.129です。
- ギア比と最終減速比の違い
- ギア比は変速機の中の1組のギアで、最終減速比はデファレンシャルの中の1組です。2つは掛け算でつながります。総合減速比12.129は変速機3.417と最終減速比3.55から出ますが、変速機2.34と最終減速比5.18からでも同じ数になります。ある回転数での車速を決めるのは積だけなので、変速機の数だけを見ずに両方を見る価値があります。
- 比が大きいと車が遅くなるのはなぜか
- 1より大きい比は減速だからです。従動ギアが駆動ギアより大きいので、出力は入力より遅く回り、そのぶんトルクが増えます。総合減速比12.129の1速では、3,000 rpmのエンジンが19.1 mphです。あるギアの比と車速は反対向きに動くので、数の大きい比はいつも遅くて力のあるギアのもので、小さい比は速くて力のないギアのものです。
- どのタイヤ直径を入れればよいか
- ホイール全体の外径です。リムと、サイドウォールの2つ分を足したもので、タイヤに書いてあるリム径ではありません。205/55R16はリムが16インチでも外径は24.9インチあります。公称サイズを信じるより、車に付いた状態で測れるなら測ってください。荷重でつぶれたタイヤは測った直径より少し小さい半径で転がるので、実際の車速はこのページの数より少し低くなります。
- 比を小さくすると車は速くなるのか
- 加速は速くなり、最高速度は低くなります。2つは同じ変更から出てきます。数の大きい短い比はトルクをより増幅するので、コーナーの立ち上がりは強くなりますが、回転数を使い切るのが早く、最高速度は低くなります。長い比はその逆です。両方で良くなる比は存在しないので、変速機には1つではなく複数の比があるのです。
参考文献
- NIST Guide to the SI, Special Publication 811 — US National Institute of Standards and Technology
- The International System of Units (SI Brochure) — Bureau International des Poids et Mesures