BAI計算
計算結果
体脂肪指数(BAI)
この計算機は、メジャーだけで測れる2つの値、ヒップの周囲と身長から体脂肪指数(BAI)を出します。式はヒップ ÷ 身長^1.5 − 18で、体重計は不要です。同じ体成分を扱うページはこのカテゴリにいくつもあり、測るものが違います。皮脂厚計のページは皮下脂肪の厚さを、米海軍法のページは体の周囲を、BMIから逆算するページは身長と体重を読みます。このページが読むのはヒップと身長だけで、体重も年齢も性別も聞きません。体型のページもヒップを聞きますが、あちらではヒップはウエストとの比の分母で、返るのは体型の名前です。こちらはヒップを身長と組にして1つの指数を作り、返る数は1つだけです。BAIは2011年に、BMIの代わりになる指数として提案されました。体重を測らずに、体脂肪率とほぼ同じ尺度の数が得られるというのが理由です。ただしその主張には後に反論が出ています。同じ国立調査のデータを解析した2012年の研究では、性別を補正するとBAIの予測力はBMIやウエストと同程度で、男性では2.5ポイント低く、女性では4ポイント高く出たと報告されました。同年の別の研究は逆方向の偏りを報告しています。どちらにどれだけ偏るかが決まっていない指数に、こちらから区分を当てることはできません。だからこのページは数だけを出し、正常も異常も言いません。
ヒップの周囲と身長ごとの体脂肪指数
| ヒップ(cm) | 身長150cm | 身長160cm | 身長170cm | 身長180cm | 身長190cm |
|---|---|---|---|---|---|
| 80 | 25.5 | 21.5 | 18.1 | 15.1 | 12.5 |
| 90 | 31 | 26.5 | 22.6 | 19.3 | 16.4 |
| 100 | 36.4 | 31.4 | 27.1 | 23.4 | 20.2 |
| 110 | 41.9 | 36.4 | 31.6 | 27.5 | 24 |
| 120 | 47.3 | 41.3 | 36.1 | 31.7 | 27.8 |
| 130 | 52.8 | 46.2 | 40.7 | 35.8 | 31.6 |
同じヒップの周囲でも、背が高いほど指数は低く出ます。身長が式の中で1.5乗されて入るからです。値は小数第1位まで丸めています。単位はセンチメートルなので、インチで測った場合は先に換算してください。この表は自分の数を見つけるためのものであって、良し悪しを判断するものではありません。BAIには引用できる区分線がありません。
公式
BAI = ヒップ(cm) ÷ 身長(m)^1.5 − 18
- ヒップ
- お尻のいちばん出ているところで測ったヒップの周囲 (cm)
- 身長
- 立った状態の身長 (m)
体重計がなくても体脂肪の目安が欲しいときに使います。この指数はメジャーと身長だけを必要とするように作られているからです。臨床の判断でBMIの代わりに使わないでください。また、公表されているどの区分とも比べないでください。提案時の論文が自分の区分線を出したきりで、そのあとの検証研究はその線を再現していません。下の表は、ヒップと身長を動かすと算術がどう振る舞うかを並べたものです。この指数を体脂肪率そのものとして読むページではありません。
計算例
ヒップ95cm、身長170cm
- 身長をメートルに直すと1.70m
- 1.5乗する:1.70^1.5 = 2.216
- ヒップをそれで割る:95 ÷ 2.216 = 42.9
- 18を引く:BAI = 24.9
同じ95cmのヒップでも、身長160cmなら28.9、180cmなら21.3になります。身長は2乗ではなく1.5乗で入るので、背が高いほど指数は急に下がります。
ヒップ88cm、身長160cm
- 1.60^1.5 = 2.024
- 88 ÷ 2.024 = 43.5
- 43.5 − 18 = 25.5
1つ目より小さいヒップでも、背が低いので高い値に着地します。BAIは比なので、2つの数のどちらも答えを動かします。
適用限界
この指数は、ひとつの集団で回帰され、別の集団で検証されたもので、どちらも米国の集団です。ほかの集団での精度には異論があります。同じ国立調査のデータを後年に解析した2つの研究は、男性と女性のどちらで過大に出るかについて正反対の結論を出しました。脂肪がどこに付いているかも言えません。ヒップの周囲が同じ2人でも、内臓脂肪の量はまったく違うことがあります。ヒップの測り方そのものが、ウエストほど標準化されていません。テープの位置が数センチずれるだけで、答えは1ポイントほど動きます。メジャー1本から出る推定値として扱い、それ以上のことだとは思わないでください。
よくある質問
- 体脂肪指数(BAI)とは何か
- ヒップの周囲と身長だけで体脂肪を推定する式で、ヒップをセンチメートルで表した数を、メートルで表した身長の1.5乗で割り、18を引きます。2011年にBMIの代わりとして発表されました。ヒップの周囲のほうが体重より実測の体脂肪をよく追い、しかも体重計が要らないというのが理由です。この計算機もその2つしか聞きません。
- BAIとBMIはどちらがよいのか
- 何が欲しいかで決まります。BMIは公的な機関が区分を公表している尺度で、診察室の表もそれを使います。BAIは、それが当てはめられた集団では実測の体脂肪を少しよく追い、体重計も要りませんが、どの公的機関も採用しておらず、検証の記録も一様ではありません。区分が絡む話にはBMIを、体重計がない状況ではBAIを使ってください。
- この計算機に体重計は要るのか
- 要りません。そこがこの指数の要点です。必要なのはメジャーと身長だけです。自宅で、遠隔の診療所で、あるいは体重計に乗ることが難しい体の状態で、体重を測れないという人にとって、BAIは数少ない、それでも使える体脂肪の推定法のひとつです。
- BAIは正確なのか
- 当てはめた集団の中で人を並べるには足り、個人を分類するには足りません。提案時の研究は、検証群でDXAによる実測値との相関0.85を報告しています。しかしほかの集団で追試した研究は、系統的な過大評価または過小評価を見つけました。偏りの向きについても、2つの研究が互いに食い違っています。このページが数を出して区分を出さないのは、そのためです。
- ヒップはどこで測るのか
- お尻のいちばん出ているところを、テープを水平に保ったまま一周させて測ります。足はそろえ、テープは肌に密着させますが、食い込ませません。薄い衣服の上か、何も着ていない状態で測ってください。この指数はその測り方で取られた値から作られています。ヒップは分子側にあるので、テープの位置が数センチ動くだけで答えは1ポイント近く変わります。
- この計算機が区分を教えてくれないのはなぜか
- 報告できるだけの合意された区分がないからです。2011年の論文は独自の区分線を提案しましたが、そのあとの検証研究はそれを再現せず、BAIの分類を公表した公的機関もありません。それでも帯を出すと、検証されていない閾値が標準のように見えてしまいます。公表された区分があるのはBMIとウエストのほうです。
参考文献
- A better index of body adiposity — Obesity, 2011 (Bergman et al.)
- Concordance of the recently published body adiposity index with measured body fat percent in European-American adults — Obesity, 2012