垂木計算
計算結果
垂木の長さ(フィート)
- 垂木の水平距離(フィート)
- 11.94 ft
- 立ち上がりの合計(フィート)
- 5.97 ft
- 勾配の角度(度)
- 26.57 °
垂木計算:建物の幅(スパン)・屋根勾配・軒の出・棟木の厚さから、垂木1本の長さを求めます。水平距離はスパンから棟木のぶんを引いて半分にしたもので、立ち上がりは屋根勾配から決まり、斜辺の長さはその2辺の対角線に、同じ勾配係数で立ち上げた軒の出を足したものです。角度は勾配だけで決まるので、建物が広くなっても変わりません。既定値——スパン24 ft(7.32 m)・6/12・軒の出18 in・棟木1.5 in——では、垂木の長さは15.02 ft(4.58 m)、切り落とす角度は26.57°、水平距離は11.94 ft、立ち上がりは5.97 ftになります。日本の図面でいう5寸勾配が、この6/12です。
7段階の勾配の角度と、水平距離1 mあたりの垂木の長さ
| 屋根勾配 | 角度 | 水平距離1 mあたりの垂木の長さ(mm) |
|---|---|---|
| 3/12 | 14.04 | 1031 |
| 4/12 | 18.43 | 1054 |
| 5/12 | 22.62 | 1083 |
| 6/12 | 26.57 | 1118 |
| 8/12 | 33.69 | 1202 |
| 10/12 | 39.81 | 1302 |
| 12/12 | 45 | 1414 |
3列目は勾配係数のミリメートル表記です。水平距離(m)にこれを掛けて、軒の出を足せば垂木の長さが出ます。2つの列は並べて読んでください。5/12の1,083は英制から来た数です。水平距離1 ftあたり13 inという整数(√169 = 13)で、メートル法では1,083 mmになります。12/12の1,414は1,000√2に当たります。勾配を1段上げるごとに角度が伸びる幅は、4.4°から2.6°へと詰まっていきます。急になるほど1段の効きが小さくなるのです。この表に無いものも見ておいてください。建物の幅です。どの行も勾配だけの性質なので、同じ1行がポーチにも倉庫にも当てはまります。日本の図面は勾配を寸で書きます。水平10に対する立ち上がりなので、この表の3/12は2.5寸、6/12は5寸、12/12は10寸勾配です。
公式
( スパン − 棟木の厚さ ) ÷ 2 = 水平距離 ( 勾配 ÷ 12 ) × 水平距離 = 立ち上がり √( 1 + ( 勾配 ÷ 12 )² ) = 勾配係数 垂木の長さ = √( 水平距離² + 立ち上がり² ) + 軒の出 × 勾配係数 角度 = arctan( 勾配 ÷ 12 )
- スパン
- 建物の幅(フィート)。外壁の外側から外側までを測った、屋根がまたぐ全幅です。半分ではなく全体を入れてください。軒の出は含めません。出幅は別の入力です。
- 勾配
- 屋根勾配を、水平距離12インチあたりの立ち上がり(インチ)で入れたもの。6なら12インチ進んで6インチ上がるという意味で、i=0.5、日本の図面の5寸勾配と同じです。
- 棟木の厚さ
- 棟木の板厚(インチ)。2本の垂木が棟木の両側の面で合うので、スパンから差し引きます。
- 軒の出
- 壁面から外へ出る軒の水平投影(フィート)。水平距離なので、そのまま足さず勾配係数で斜めに立ち上げます。
- 水平距離
- 垂木1本の水平距離(フィート)。外壁の外側から棟木の面までです。
- 立ち上がり
- 垂木1本の垂直の立ち上がり。水平距離に勾配を掛けて12で割ったもので、水平距離と立ち上がりは斜辺を共有する2辺です。
- 勾配係数
- 水平距離1 mあたりの垂木の長さ(mm):3/12なら1,031、5/12なら1,083、12/12なら1,414です。参考表の3列目の来処で、水平距離に掛けると斜長が出ます。軒の出にも同じものを掛けます。
まず建物の幅を測ります。全幅です。ページの側で半分にします。次に勾配を決めます。勾配はこのページで唯一、巻尺ではなく設計で決まる入力です。4/12はアスファルトシングルの下限、6/12から8/12が住宅の標準的な範囲、9/12を超えるあたりからは必要というより意匠です。棟木の厚さが分かっていれば入れてください。1.5 inの棟木なら垂木は両端で3/4 inずつ短くなります。軒の出も少し立ち止まる価値があります。これは水平距離なので、6/12の屋根で18 inの軒は垂木に沿って20.1 inになり、その換算はページがやってくれます。4つの出力は垂木1本の切り出し表として読んでください。長さは上端に沿って測った値、角度は丸鋸や差し金に付ける角度、水平距離と立ち上がりは目の前の屋根と計算を突き合わせるための値です。最後に本数を数えます。そして忘れないでください。このページが扱うのは普通の垂木で、いちばん簡単な種類です。隅棟、谷、短垂木はそれぞれ別の長さになります。
計算例
幅24 ftの建物・6/12・軒の出18 in・棟木1.5 in
- 棟木をフィートに直す:1.5 in = 0.125 ft。よって水平距離は (24 − 0.125) ÷ 2 = 11.9375 ft
- 立ち上がり:11.9375 × 6 ÷ 12 = 5.96875 ft
- 水平距離ぶんの斜長:√(11.9375² + 5.96875²) = 13.3465 ft
- 勾配係数:√(1 + (6 ÷ 12)²) = 1.11803。よって軒の出は1.5 × 1.11803 = 1.6771 ft
- 垂木の長さ:13.3465 + 1.6771 = 15.0236、表記は15.02 ft
- 角度:arctan(6 ÷ 12) = 26.565°
- メートル法で見ると:水平距離は3.639 m、立ち上がりは1.819 m、垂木の長さは4.58 m、軒の出18 inは水平で457 mmです
既定値の例で、このページが手早いネットの答えと違うのは2か所です。棟木をスパンから引くと垂木は両端で3/4 inずつ短くなります。小さな差で、6/12では長さにして0.84 inぶんですが、長く切った垂木は棟木から浮き、短く切った垂木は隙間が残ります。もう1つは軒の出です。水平に18 inは垂木に沿って20.1 inになり、平らに足さず勾配で立ち上げることでこの屋根では2 inほど、急な屋根ではもっと変わります。
幅32 ftの建物・8/12・軒の出2 ft
- 水平距離:(32 − 0.125) ÷ 2 = 15.9375 ft
- 立ち上がり:15.9375 × 8 ÷ 12 = 10.625 ft
- 斜長:√(15.9375² + 10.625²) = 19.1545 ft
- 8/12の勾配係数:1.20185。よって軒の出は2 × 1.20185 = 2.4037 ft
- 垂木の長さ:19.1545 + 2.4037 = 21.5582、表記は21.56 ft
- メートル法で見ると:水平距離は4.858 m、立ち上がりは3.239 m、垂木の長さは6.57 mです
広い建物に急な屋根で、立ち上がりが水平距離の大半を占めるようになりました。水平に15.94 ftに対して上へ10.63 ftです。ここから垂木は1人で担ぐものではなく、2人とロープで吊り上げるものになります。同時に、2 ftの軒の出が2.4 ftぶんの材木を足すところでもあります。注意してほしいのは水平距離がスパンの半分であって、建物の寸法そのものではないことです。32を水平距離として入れると、64 ftの建物の垂木が出てしまいます。
幅20 ftの建物・12/12・軒の出なし・棟木なし
- 水平距離:20 ÷ 2 = 10 ft。引く棟木がありません
- 立ち上がり:10 × 12 ÷ 12 = 10 ft
- 斜長:√(10² + 10²) = 14.1421 ft
- 軒の出が0なので、足すものはありません
- 角度:arctan(12 ÷ 12) = 45°
- メートル法で見ると:水平距離も立ち上がりも3.048 m、垂木の長さは4.31 mです
12/12は45°の屋根で、計算は誰でも手で確かめられる形になります。立ち上がりが水平距離と等しく、垂木はその√2倍です。ここでは0の入力が2つとも通りますが、どちらもどこでも通る値ではありません。棟木0は板ではなく梁に組む屋根、軒の出0は壁と面一の軒です。角度は勾配だけで決まることも見ておいてください。12/12なら建物が20 ftでも200 ftでも45°です。
適用限界
このページは普通の垂木を1本切り出すためのもので、屋根を組むためのものではありません。何も設計しません。32 ftのスパンに対して21 ftの垂木を平気で返しますが、その寸法の垂木が積雪荷重に耐えられるかは、積載荷重表と規範の話であってこのページの話ではありません。隅棟、谷、短垂木、棟梁、そして軒桁に彫る欠き込みは扱いません。欠き込みはとくに、実際に効く垂木の長さを短くし、座りの切り方も変えます。どれも別々の計算です。勾配は1つの一定値なので、途中で勾配が変わる屋根は答えが2つあり、このページを2回走らせることになります。下地、防水シート、換気、軒の納まりについても何も言いませんし、垂木の長さを材木の発注に変換もしません。15.02 ftの垂木は16 ftの材から取ることになり、余りは廃棄です。
よくある質問
- 垂木の長さはどうやって求めますか
- スパンから棟木の厚さを引いて半分にすると水平距離になります。水平距離に勾配を12で割った数を掛けると立ち上がりが出るので、その2つを2乗して足し、平方根を取ります(水平距離に勾配係数を掛けても同じです)。そこへ、軒の出に同じ勾配係数を掛けたものを足せば垂木の長さです。24 ftの建物を6/12、軒の出18 inで作るなら、水平距離11.94 ft、立ち上がり5.97 ft、垂木は15.02 ftです。
- 棟木の厚さを引くのはなぜですか
- 棟木がスパンの一部を占めているからです。2本の垂木は棟木の反対側の面で合うので、それぞれは棟木の中心ではなく面までで終わります。つまり水平距離は(スパン − 棟木の厚さ)÷ 2です。棟木1.5 inなら片側3/4 inずつで、6/12では垂木の長さにして0.84 inぶん短くなります。小さな差ですが、棟木にぴったり当たる垂木と、現場で削って合わせる垂木の違いになります。
- 軒の出は水平に測るのですか、垂木に沿って測るのですか
- 水平に測り、換算はページがやってくれます。6/12の屋根で18 inの軒は垂木に20.1 inを足します。垂木は勾配に沿って上るからです。壁面から鼻隠しの外側までの水平距離を入れて、あとは勾配係数に任せてください。12/12の屋根なら18 inの軒が25.5 inになります。屋根が急なほど、軒にかかる材木は増えます。
- 6/12とはどういう意味ですか
- 水平距離12 inに対して6 in立ち上がるという意味で、50パーセントの勾配です。日本の図面の5寸勾配、海外の図面のi = 0.5と同じです。住宅の標準で、普通のシングルで水をはけさせるには十分な急さ、歩ける程度の緩さでもあります。このページは12に対する数をそのまま入れる形なので、6/12なら6を入れてください。出てくる角度26.57°が、丸鋸や差し金に付ける角度です。
- 建物の幅が変わると角度も変わりますか
- 変わりません。角度は勾配だけの性質です。12/12の屋根は20 ftでも200 ftでも45°で切り、6/12はどちらでも26.57°です。幅が変えるのは水平距離、立ち上がり、材木の長さです。だから角度は一度鋸に付けたら使い回せますが、長さは図面のスパンごとに計算し直すことになります。
- 切妻屋根にはどの勾配を選べばよいですか
- 一つに決まる答えはありません。勾配は屋根そのものではなく、上に載せるもので選ぶからです。4/12がアスファルトシングルのほぼ下限で、3/12以下は防水シートや金属の一文字葺きが要ります。6/12から8/12が大半の住宅を覆います。9/12を超えると普通は意匠の判断で、材料も増えます。12/12の屋根は下の床に対して面積が41パーセント増え、3/12なら3パーセントしか増えません。