規定度計算
計算結果
規定度
- モル濃度
- 0.5000000 M
- 当量
- 1.000000 eq
- ミリ当量
- 1,000.000 mEq
規定度はモル濃度にある整数を掛けたもので、その整数は反応によって決まります。この規定度の計算機は、その整数を隠さず目の前に置きます。当量係数(n)は、化学式単位ひとつが放出または受け取るプロトンや電子の数なので、瓶の性質ではなく反応の性質です。硫酸は酸として2、過マンガン酸カリウムは酸性で5、中性で3になります。当量係数と、当量・モル数・(体積を伴う)モル濃度のうち手元にあるものを入れると、規定度・モル濃度・当量数・ミリ当量がまとめて出ます。いちばん忘れられやすい手順が、どの答えでも確認されるわけです。2つ以上の経路を埋めれば、このページがそれらを比べます。
身近な10種類の試薬の、ふつうの当量係数とグラム当量
| 試薬 | 化学式 | 当量係数 | グラム当量 |
|---|---|---|---|
| 塩酸(HCl) | HCl | 1 | 36.46 g/eq |
| 硫酸(H2SO4) | H2SO4 | 2 | 49.04 g/eq |
| リン酸(H3PO4) | H3PO4 | 3 | 32.66 g/eq |
| 水酸化ナトリウム(NaOH) | NaOH | 1 | 40.00 g/eq |
| 水酸化カルシウム(Ca(OH)2) | Ca(OH)2 | 2 | 37.05 g/eq |
| 炭酸ナトリウム(Na2CO3) | Na2CO3 | 2 | 52.99 g/eq |
| 過マンガン酸カリウムKMnO4(酸性) | KMnO4 | 5 | 31.61 g/eq |
| 過マンガン酸カリウムKMnO4(中性) | KMnO4 | 3 | 52.68 g/eq |
| 二クロム酸カリウム(K2Cr2O7) | K2Cr2O7 | 6 | 49.03 g/eq |
| チオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3) | Na2S2O3 | 1 | 158.10 g/eq |
グラム当量はモル質量を当量係数で割ったもので、このサイトのほかの場所と同じ原子量から計算しています。1当量を供給する質量、つまり1 Nの溶液を作るために量り取る質量です。当量係数の列は、各試薬がふつう使われる反応における推奨であって、物質の性質ではありません。過マンガン酸カリウムが2回出てくるのは、酸性溶液で電子を5つ、中性溶液で3つ受け取るからで、グラム当量は片方で31.61 g/eq、もう片方で52.68 g/eqになります。チオ硫酸ナトリウムの係数1は、ヨウ素滴定の土台になっている四チオン酸への1電子酸化です。別の反応では同じ式でも係数が変わり、グラム当量も変わります。
公式
規定度(N) = 当量数 ÷ 体積。ここで 当量数 = モル数 × n(当量係数) = モル濃度 × n(当量係数) × 体積
- N
- 規定度。溶液1リットルあたりの当量数です。滴定が書かれる濃度の単位で、その物質がどの反応に関わっているかに依存するほうの単位です
- eq
- 当量数。3つの経路がすべてたどり着く量です。1当量は、反応する単位(プロトン、電子、電荷)の1モルです
- n
- 当量係数。この反応で化学式単位ひとつが受け渡しするプロトンや電子の数です。単位はなく、ここでは1から10の間で、このページがあなたの代わりに決められない唯一の数です
- M
- モル濃度。ふつうのmol/Lの濃度です。これに当量係数を掛けることが、規定度への換算のすべてです
- V
- 溶液の体積(L)。2回登場します。当量数を割って規定度を出すときと、その当量数を生んだ溶液の経路の内側です
滴定がモル濃度ではなく規定度で書かれている場面で使います。古典的な容量分析のほとんどがそうです。この単位が存在する理由は、1 Nの酸1ミリリットルが、どんな酸であれ塩基の1ミリ当量を中和するからです。当量係数がその差をすでに吸収してしまっているので、滴定の計算は体積×規定度になり、ほかに覚えることはありません。臨床化学が報告に使う単位でもあり、そこでは当量は分子ではなく電荷を指し、血清電解質は1リットルあたりのミリ当量で示されます。反応に依存する数を伴わないモル毎リットルが欲しいなら、モル濃度のページが直接答えます。
計算例
二塩基酸、NとMが同じ数にならない場合
- この物質はプロトンを2つ渡すので、当量係数は2
- 当量数:0.5モル × 2 = 1 eq
- 規定度:1 eq ÷ 1 L = 1 N
- モル濃度:1 ÷ (2 × 1) = 0.5 M
このページが取り違えないために存在する数の組です。この溶液は同時に1 Nで0.5 Mで、どちらかを意図してもう片方を報告すれば2倍ずれます。当量数の行が要です。ほかはすべて、その数を体積で割ったものです。当量係数を掛ける場合と掛けない場合の2通りだけです。
過マンガン酸の滴定、係数を反応が決める場合
- 酸性溶液では過マンガン酸イオンは電子を5つ受け取るので、当量係数は5
- 当量数:0.02 mol/L × 5 × 0.025 L = 0.0025 eq
- 規定度:0.0025 ÷ 0.025 = 0.1 N
- ミリ当量なら2.5 mEq。ビュレットの読みはこう記録されます
同じ0.02 Mの過マンガン酸カリウムが、ここでは0.1 N、係数が3の中性溶液では0.06 Nになります。濃度は変わっておらず、反応が変わったのです。当量係数が入力であって、このページが化学式から導くものではない理由がここにあり、下の参考表が過マンガン酸カリウムを2回載せている理由でもあります。
入力欄が受け付ける最小の量
- 当量数が直接与えられている:0.0001 eq。欄が受け付ける最小値です
- 規定度:0.0001 ÷ 100 L = 1 × 10⁻⁶ N
- モル濃度:0.0001 ÷ (10 × 100) = 1 × 10⁻⁷ M
- ミリ当量なら0.1 mEq
4行が4つの目盛りで、そのどれもが0とは読みません。出力の桁数が違う理由がこれです。モル濃度の行が小数第6位ではなく第7位まで持つのは、体積だけでなく当量係数でも割るからで、係数が10倍なら最小の答えは1桁低く着地します。6桁だったらこの行は0.000000と印字し、1リットルあたり0.1マイクロモルの溶液が、何も入っていない溶液に見えてしまいます。
適用限界
当量係数はあなたが与えるもので、このページはそれを信じます。ここには照合する相手がありません。それは物質の性質ではなく反応の性質で、間違った係数は、まったくもっともらしく見えながらその係数だけずれた答えを生みます。規定度の計算で最大の誤り源がこれで、算数では捕まえられません。参考表は10種類の身近な試薬のふつうの値を載せていますが、それはよく使われる反応における推奨であって、その物質が必ずそうだという表引きではありません。規定度そのものが形式上の単位、あるいは遺産的な単位です。SIにこの場所はありません。当量は単位ではなく、どの粒子を数えているかについての約束事であり、同じ溶液は関わる反応の数だけ規定度を持ちます。3つの経路は1%の範囲で互いに照合されますが、打ち間違えた数は捕まえても、すべてに共通して系統的に間違った当量係数は捕まえません。温度は考慮していません。規定度は溶液を調製したときの体積で定義され、それから温まった溶液はラベルの表示より少し薄くなっています。そしてこの算数は、溶質が純粋で完全に溶けていることを前提にしています。それは化学についてではなく、試料についての前提です。
よくある質問
- 規定度とモル濃度の違いは何か
- 規定度はモル濃度に当量係数を掛けたものです。当量係数は、目の前の反応で化学式単位ひとつが受け渡しするプロトンや電子の数です。二価の酸の1 M溶液は2 Nですが、一価の酸の1 M溶液は1 Nです。モル濃度はどちらでも同じ種類の量ですが、規定度はそうではありません。この計算機は両方を上下に並べて表示するので、掛け算がどの答えでも目に見えます。覚えておくべきことではなくなります。片方だけ分かっていてもう片方が欲しいときは、当量係数で割るか掛けるかしてください。
- 当量係数はどうやって求めるのか
- いま行っている反応で、化学式単位ひとつがプロトンや電子をいくつ渡すか、いくつ受け取るかを数えます。塩酸はプロトンを1つ渡すので係数は1、硫酸は2つで2、リン酸は3つで3です。酸化還元なら電子を数えます。過マンガン酸イオンは酸性溶液で5つ、中性または弱アルカリ性で3つ、二クロム酸イオンは6つです。このページの参考表は10種類の身近な試薬のふつうの値を載せていて、過マンガン酸カリウムだけ2回出てきます。その係数を化学式ではなく液性が決めるからです。
- グラム当量の求め方は
- モル質量を当量係数で割ったもので、1当量を供給する質量をグラム毎当量で表した値です。硫酸はモル質量が98.072 g/mol、係数が2なのでグラム当量は49.04 g/eqで、49.04グラムを量り取って1リットルにメスアップすれば1 Nの溶液になります。はかりの前で実際に使う数がこれで、だから表に印刷しています。当量係数の逆数だけでは役に立ちませんが、グラム当量はそのまま量り取る量です。
- 化学式から計算せず、当量係数を尋ねるのはなぜか
- 化学式が答えを含んでいないからです。答えを持っているのは反応です。過マンガン酸カリウムはどの滴定でもKMnO4ですが、酸では1モルあたり5 N、中性溶液では1モルあたり3 Nで、イオンはどちらでも同じです。係数を計算で出すには、どちらの半反応が起きているかを知る必要があり、その情報は化学式を打ち込む欄の中にはありません。ですからこのページは係数を入力として受け取り、モル濃度を並べて見せます。打ち込んだ係数が意図どおりに効いているかの確認がそれです。
- ミリ当量は何に使うのか
- 当量の1,000分の1で、滴定用ビュレットや臨床検査が読み取る単位です。1 Nの溶液1ミリリットルは1ミリ当量を届けるので、規定度は滴定の計算をとても短くします。ミリリットル単位の体積に規定度を掛ければ、そのままミリ当量になります。医療では当量が分子ではなく電荷を指すので、血清電解質は1リットルあたりのミリ当量で示されます。ナトリウムがおよそ140 mEq/Lというのは、正電荷が140ミリモルという意味で、酸塩基平衡で問題になるのはその量です。
- 体積が分からないまま使えるのか
- 濃度としては使えません。濃度は1リットルあたりの量で、リットルが無ければ意味を持ちません。体積の欄は必須で、3つ目の経路が成り立つかどうかもここで決まります。モル濃度だけでは掛ける体積が無いので当量数が出ず、モル濃度だけを埋めれば答えへの経路が無いとこのページは言います。体積が無くてもできることは、このページには何もありません。手元にあるのが質量と化学式なら、モル数のページがまずモルに直し、そのモル数が当量係数を掛けてもらいにこのページへ戻ってきます。
参考文献
- IUPAC Gold Book — 規定度(normality)の定義 — International Union of Pure and Applied Chemistry (IUPAC)
- IUPAC Gold Book — 当量(equivalent、equivalents)の定義 — International Union of Pure and Applied Chemistry (IUPAC)
- Standard Atomic Weights — 有効数字4桁に簡略化した値 — Commission on Isotopic Abundances and Atomic Weights (CIAAW), IUPAC
- 国際単位系(SI)とは — 産業技術総合研究所 計量標準総合センター(NMIJ)