元素組成計算
計算結果
モル質量
- その元素の質量
- 95.994 g/mol
- 質量パーセント
- 53.28%
- その元素の原子数
- 6
化学式と元素記号をひとつ入れると、式量では答えられない問いに答えます。組成、つまりその化合物の質量のうちどれだけがその元素なのかという割合です。モル質量、1モルに含まれるその元素のグラム数、その質量パーセント、そして式に含まれるその元素の原子数が出ます。ブドウ糖C6H12O6なら、酸素は180.156グラム毎モルのうち95.994グラム、質量で53.28%です。石灰岩CaCO3ならカルシウムは40.04%で、石灰岩1トンにはカルシウムがおよそ400キログラム入っているという経験則の裏にある数字がこれです。肥料の配合、鉱石の品位、合金の配合、化学量論の問題は、どれもこの数から始まります。
9つの身近な化合物で、ひとつの元素の質量パーセント
| 化合物 | 化学式 | 元素 | 質量パーセント |
|---|---|---|---|
| 水 | H2O | 酸素 | 88.81% |
| 二酸化炭素 | CO2 | 酸素 | 72.71% |
| 塩化ナトリウム(食塩) | NaCl | ナトリウム | 39.34% |
| 炭酸カルシウム(石灰岩、チョーク) | CaCO3 | 酸素 | 47.96% |
| グルコース(ブドウ糖) | C6H12O6 | 酸素 | 53.28% |
| 硫酸 | H2SO4 | 酸素 | 65.25% |
| アンモニア | NH3 | 窒素 | 82.24% |
| 水酸化ナトリウム(苛性ソーダ) | NaOH | ナトリウム | 57.48% |
| エタノール | C2H5OH | 炭素 | 52.14% |
この9行で、このページに寄せられる質問のほとんどを覆えます。石灰岩のカルシウム、アンモニアの窒素、水と硫酸の酸素です。最後の列の百分率は、計算機が使っているのと同じ解析器と同じ原子量から出しているので、この表の化学式と隣の元素を打ち込めば表示どおりの数になります。二つの行は別の化合物について同じ問いに答えています。水は酸素88.81%、ブドウ糖は53.28%です。覚えるのではなく計算する理由がそこにあります。
公式
元素の質量パーセント = (原子数 × 原子量) ÷ モル質量 × 100
- 原子数
- その元素が式に何個含まれるか。記号の右下の数字で、括弧の外側に数字があれば掛け、式全体の前に係数があればさらに掛けます
- 原子量
- 選んだ元素の原子量(g/mol)。下の参考表から取ります
- モル質量
- 化合物全体1モルの質量で、分数の分母です。式に含まれるすべての元素の合計であって、問い合わせた元素だけのものではありません
- %
- 答え。質量の割合を百分率で書いたものです。式に含まれる全元素の割合はきっかり100%になります
問いが物質全体ではなくひとつの成分についてのものであるときに使います。肥料の袋が実際にどれだけの窒素を届けるのか、鉱石がどれだけの金属に値するのか、水和物のうちどれだけが水なのか、ラベルの元素の表示が隣に印刷された化学式と整合するのか。逆算のページでもあります。リン20%と表示された肥料は、化合物そのものが含まれるリンより重いという意味で、この百分率で割れば両者の間を行き来できます。式量だけが欲しいなら分子量のページが直接答えます。
計算例
石灰岩のどれだけがカルシウムなのか
- CaCO3のモル質量:40.078(Ca) + 12.011(C) + 3 × 15.999(O) = 100.086 g/mol
- カルシウムは1原子:1 × 40.078 = 40.078 g/mol
- 割る:40.078 ÷ 100.086 = 0.40044
- 百分率に直す:0.40044 × 100 = 40.04%
この40.04%が農業の経験則の出どころです。純粋な石灰岩1トンにはカルシウムがおよそ400キログラム入っています。同じ計算を酸素でやると47.96%になり、両者を足すと質量の88%、残りの12.01%が炭素です。CaCO3の全元素の割合を足すと100%になることが、分母が元素だけでなく式全体だったことの確認になります。
化合物にまったく含まれない元素
- NaClのモル質量:22.990(Na) + 35.45(Cl) = 58.44 g/mol
- NaClに炭素を探す:式に含まれるのはナトリウムと塩素だけ
- 炭素の原子数は0なので、0 × 12.011 = 0 g/mol
- 割合は0 ÷ 58.44 = 0%で、原子数の行も0
これはエラーではなく、正しい答えです。塩化ナトリウムに炭素は含まれないので、質量で0%の炭素です。それを読めるようにしているのが原子数の行で、そこが0なら元素が式に本当に無いという意味です。原子数が0でないのに割合が0なら、まったく別の話になります。式を変えて元素を変え忘れるのがこのページで最もよくある操作なので、式を受け付けて答えることは大事です。
同じ元素を別の化合物で
- ブドウ糖のモル質量:6 × 12.011 + 12 × 1.008 + 6 × 15.999 = 180.156 g/mol
- 炭素は6原子:6 × 12.011 = 72.066 g/mol
- 割る:72.066 ÷ 180.156 = 0.4(ちょうど)
- 百分率に直す:40%
ブドウ糖は炭素40.00%、エタノールC2H5OHは52.14%です。同じ元素でも化合物が違えば割合はまるで違います。百分率はそれがどの式から出たかと一緒でないと意味を持たない理由がここにあり、このページがモル質量を隣に印刷するのもそのためです。百分率だけでは、その物質1グラムが炭素をどれだけ抱えているかは分かりません。
適用限界
原子量はCIAAWの天然存在度にもとづく略表の値で、有効数字4桁か5桁です。ですから百分率の小数第2位はすでに出典が支えていない桁です。ここで石灰岩はカルシウム40.04%、より精密な数値では40.043%になります。肥料や鉱石の計算には過剰なほどの精度で、同位体比を扱うには足りません。百分率は化学式の性質であって、目の前の材料については何も言いません。質量で90%がCaCO3の石灰岩はカルシウムを36%しか含みませんが、このページにそれが分かるはずがありません。報告しているのは純粋な化合物の組成です。34の元素には標準原子量がまったくなく、それらを含む式は、特定の同位体の質量で答えるのではなく拒否されます。百分率の分母が、このページが一度も明示していない仮定の上に載ることになるからです。指定した元素が式に無い場合の答えは0%で、これは含まない化合物についての正しい記述であって、計算の失敗ではありません。同位体、イオン、構造式は理解しません。D2O、Na+、CH3-CH2-OHはどれも拒否されます。最後に、化学式は調合表ではありません。CaCO3がカルシウム40.04%だと分かっても、目の前の試料が純粋かどうか、そこにあるカルシウムが植物に利用できるかどうかは分かりません。
よくある質問
- 質量パーセント組成とは何か
- 化合物の全体の質量のうち、各元素が占める割合を百分率で書いたものです。炭酸カルシウムCaCO3なら、カルシウムが40.04%、炭素が12.00%、酸素が47.96%で、この三つを足すと100%になります。求め方は、ある元素の原子数にその元素の原子量を掛け、化合物全体のモル質量で割るというものです。このページは元素をひとつずつ、つまりあなたが記号を打ち込んだ元素について報告します。式に含まれる全元素の内訳を一度に印刷するわけではありません。
- 全元素の組成を一度に出すにはどうするのか
- 元素記号を変えてもう一度読んでください。答えはそれぞれ独立していて即座に出ますし、原子数の行を見ればどの元素がそもそも含まれているかが分かります。ほとんどの式は二つの元素で足ります。CaCO3ならカルシウムが40.04%、酸素が47.96%と分かれば、残りの12.00%が炭素です。割合は合計100%になるはずだからです。手計算でやりたいなら、算数は下の計算例と同じです。式を元素ごとにまとめ、それぞれに原子量を掛けて足し、各元素の寄与をその合計で割ります。
- 無い元素を尋ねると0%と出るのはなぜか
- その記述が正しいからです。塩化ナトリウムに炭素は含まれないので、質量で0%の炭素です。ここでエラーを返すと、式を書き換えて元素記号を直し忘れるたびに赤いパネルが出ることになります。このページで最もよくある操作がそれです。どちらなのかを分けるのが原子数の行で、0原子ならその元素が本当に無いという意味で、ページが失敗したのではありません。0%以外を期待していたのに0%だったときは、綴りを確認してください。元素記号は大文字と小文字を区別するので、Coはコバルト、COは一酸化炭素です。
- 石灰岩1トンにカルシウムはどれだけ含まれるか
- 石灰岩が純粋な炭酸カルシウムなら、およそ400キログラムです。CaCO3は質量で40.04%のカルシウムで、1,000キログラムの40.04%は400.4キログラムになります。実際の石灰岩は純粋ではなく、質量で90%がCaCO3の試料ならカルシウムはおよそ360キログラムです。同じ算数がどんな鉱石や肥料にも効きます。材料の質量にその元素の百分率を掛けるだけですが、材料が実際どれだけ純粋かを補正するのを忘れないでください。それはこのページには分かりようがありません。
- PuO2やTc2O7で百分率が出せないのはなぜか
- それらの元素には標準原子量が無いからです。テクネチウム、プロメチウム、ポロニウム、アスタチン、ラドン、フランシウム、ラジウム、アクチニウム、そしてネプツニウム以降の元素はすべて放射性で安定同位体を持たないため、平均すべき天然存在度が無く、CIAAWの表はダッシュを印刷しています。ここで許してしまいたくなる気持ちは分かります。酸素の百分率だけ欲しいのなら、プルトニウムは関係ないのではないか、と。しかし百分率の分母は式全体の質量で、その分母が存在しません。ひとつの同位体の質量を代わりに入れると、まったく普通に見える数が出ますが、このページが選んだと一度も告げていない同位体を密かに仮定することになります。
- 質量百分率は他の元素と足し合うのか
- はい、作りからして合います。ある式の全元素の割合はきっかり100%になります。分母がそれらの合計だからです。C6H12O6では酸素が53.28%、炭素が40.00%、水素が6.71%で、足すと100%ではなく99.99%になるのは、表示のためそれぞれ小数第2位に丸めているからだけです。これは手計算の良い確認になります。自分の百分率が105%や87%になったなら、分母のモル質量が違うか、どれかの元素を二度数えたということです。
参考文献
- Standard Atomic Weights — 有効数字4桁に簡略化した値 — Commission on Isotopic Abundances and Atomic Weights (CIAAW), IUPAC
- SI Units — 物質量(amount of substance)とその単位モル — National Institute of Standards and Technology (NIST)
- IUPAC Gold Book — 質量分率(mass fraction)の定義 — International Union of Pure and Applied Chemistry (IUPAC)
- 国際単位系(SI)とは — 産業技術総合研究所 計量標準総合センター(NMIJ)